この話は、2ヶ月半ほど前の1月27日、私のメールアドレスにウィルスメールが届きました。私のメール環境では殆んどのウィルスメールは隔離されるのであまり問題ではありません。なのでそのままほおって置きました。
その送られてくるウィルスの名前は"W32.Mydoom.AM@mm"というものでした。送り主として詐称した他人のアドレスをPCから拾い集め送付しているようです。それらのアドレスは明らかに日本人の名前でした。女性の名前と思われるアドレスが多かったと記憶しています。
「まあ、そのうち共通の知人のアドレスでも見つかれば、その人と相談して見当がつけられるなあ。」
と思いそのままにしていました。またメールのヘッダ情報からIPアドレスが固定でBTに割当てられている事もわかっていました。
興味深い事にウィルスメールは、平日は2通のウィルスが毎日11時と14時に送付されてきます。そして週末はストップします。そしてまた次の週も、それ以降も上記のパターンで繰り返し送付されてきました。
「なんて規則正しい生活をしている人だろう、ひょっとしたら比較的小さなイギリス駐在オフィスから送られているのかもしれない。」
と思っていました。
でも例外を見つけました。2月10日は、ウィルスメールが来ませんでした。なぜか代わりに11日に3通来ました。
「ひょっとして2月11日は日本の親会社が祭日だからその前日はサボったのかな?」
と思いました。
しかしその後も決まったパターンで送付されて来ます。驚いた事に詐称されているアドレスは、色々な日系企業の会社や大学のアドレス等が使われていました。そして毎回違うアドレスが使われていました。
「この人はすごく顔が広い人だなあ、それにしてもすごい人脈だ。」
そしてそろそろ漏れてくるアドレスが40件に届きそうになった2月24日の夜、そろそろ苛立ってきました。
すでに一ヶ月が過ぎようとしています。うちではウィルスは大した問題にならないけどここまで来ると多くのアドレスにばら撒かれていることが予想されました。またひょっとしたら感染した人がいるかもしれません。また多分ウィルスにアドレスを使われた人のアドレスには幾つかのバウンスメールが届いていた事でしょう。
ここで上記のことを整理してみました。
「ひょっとして過去に私が受け取った全てのメールのヘッダから問題のIPアドレスに近いものを探せば、誰が送付しているのかわかるのではないか?」
探す作業は数分で終わりました。そしてIPアドレスと数番違いのIPアドレスから送付されてきた通常のメールがありました。そしてそのIPの割当ては同じ団体に与えられていました。
送り主は、「在英ロンドン日本領事館」
領事館から送られてくる安全情報のメール発信IPとマッチしました。
とりあえず在英日本領事館のウェブページにアクセスして連絡が取れるメールアドレスを探しましたが見つかりません。かといって電話をかけるのも誰が出るのかわからないので気が引けます。
仕方が無いので外務省の”ご意見ご感想のコーナーのページ”にこちらの身分と連絡先を明かした上で書き込んで送信してみました。丁度2月25日の日本時間で朝8時頃です。でも誰かが内容を見て理解しているのか心配でした。
すると25日のイギリス時間11時に来るハズのウィルスメールは、ぴたりと止みました。さすがは外務省、多分その日の朝に内容を理解した人が、イギリスの朝一番に在英領事館へ対して連絡したのでしょう。見事に素早い対応でした。そしてそれ以降も送付されてきません。
最近は在留届にメールアドレスを書く場所が追加されました。書くのは自由の様ですが、それが仇になったのが今回の出来事でしょう。
在英日本国大使館のウェブページによると、
”プライバシーの保護 「在留届」は、提出者のプライバシーを守るため、充分な注意を払った上で、管理されています。”
と大変抽象的な宣言(要は私達を信じてくださいと言う意味?)が書かれていますが今回はそれがコケてしまったようですね。
どなたか他に在英の邦人でウィルスメールを受け取った人はいませんか?また別の角度から物を見れば、イギリスの日本人社会では、ウィルスが送られてきても誰も文句をいわないのでしょうか。
それにしても領事館から在英邦人に対してウィルスを送り続けた事に対する何のお詫びも送られてきません。また私個人に対してもお礼等の連絡はありません。
結構失礼なんですね。
今後はウィルス対策ソフトを導入するなどして個人情報の漏洩が起きないように注意していただきたいものです。
ウィルスとは別件ですが、数年前にJALの海外在住の会員に対するメールで数十名のメールアドレスが見事CC欄に記入された案内のメールが送られてきたことがありました。当時は今ほど情報に敏感な社会ではありませんでしたが、その後お詫びと破棄のお願いのメールが送付されてきました。
またそれより以前にウェブページとは関係ない問い合わせについて、JALのウェブマスター宛てにメールを書いたことがありました。するとそれから数週間程後にしっかりと私の会社のFAXに、JALヨーロッパセンターから回答が来た事がありました。今ほどネットが定着はしていない頃の話ですので、いまさら同じ事を行なっても対応は期待できませんが、しっかりと情報を伝達してくれる会社である事にビックリしました。