カテゴリー「ノイズキャンセラー」の記事

BOSE QC3のマイクロフォン

特に飛行機に乗ることもなく電車に乗る機会もなく、若干もてあまし気味のBose QuietComfort3です。
それにしてもこのQC3では、他のノイズキャンセリングヘッドフォンに見られるような無音時のホワイトノイズが感じられません。(私には全く聴こえません。)

このQC3は耳当ての位置や方向を微妙に動かすと、外部からの音や音楽(ON時のみ)の聴こえ方が微妙に変わります。

今回は耳当てパッドの部分を外してみました。この部分はもともと取り外せるようになっています。
さて中をのぞくと、大きなドライバー(スピーカーにあたる部分)の前にマイクロフォンを発見。これでヘッドフォンの内側に入ってくる雑音を拾って、それを打ち消しているようです。もしくはホワイトノイズ削減にも効果があるのかもしれません。

Qc3_mic2

他のヘッドフォンではカップの外側でノイズを拾っている物が多いですが、BOSEはカップの内側の音を拾ってノイズキャンセリングをしているようです。

耳の中に入ってくる余計な音を除去するには、耳の中にて余計な音を拾う事は理にかなっていると思います。 この場合ダイナミックレンジの広い物でないと、音楽が鳴っているドライバーの真ん前にあるマイクからの出力が簡単にサチュレーションを起こしてしまうと思います。
もしマイクロフォンの出力にAGC回路を入れた場合は、リズムの間に外の雑音が聞こえてくることになります。ボーズ先生のノウハウなんだろうなあ。

分解して、マイクの線をショートさせた場合に音がどのように変わるか等の実験をしてみたくなりましたが、今のところ我慢しています。

| | コメント (0)

ノイズキャンセラーヘッドフォン無音時の違和感

ノイズキャンセラー付きヘッドフォンについて、ネット上のブログや記事を読むと、
「ヘッドフォンのノイズキャンセルが耳に違和感があり、長時間使えない。」とか、「独特の無音の感覚がなじまない」等と言うコメントを散見します。
実は私もこれらのコメントに同意します。ノイズキャンセラーで完全に無音になるわけではないのですが、独特の違和感(感動と感じることも)があると思います。

さて、無音とはどのような物か、体験したことがありますか?
私は宇宙に行ったことはありませんが、身近なところに無音室(オーディオチャンバー)があります。よって使っていないときには何時でも見学できます。(ピラミッドみたいな形のスポンジが壁に埋め込まれている小さな部屋です。)入ったことがある人はわかるかと思うのですが、部屋に足を踏み入れた瞬間にすごい違和感があります。別にアクティブノイズキャンセラーが部屋の中で動作しているわけではないのに、それと同じような違和感があります。

これを強いて言えば「新雪の山に登って、息を切らしている時、自分の息の音以外にまわりの音が一切聞こえない時の感覚」の10倍くらいの静けさです。

私の主観になりますが、一般に一定以下の不自然な静けさの中で、人は安らぎを得ずに逆に違和感を持つのではないでしょうか。 耳フィルターがその役目を必要とされなくなった時に違和感信号を頭の中で発信するような感じかな。私はノイズキャンセラーのスイッチを入れた時の違和感と、オーディオチャンバーに入ったときの違和感がとても似ていると思います。

つまり必ずしも逆位相の音が違和感を生むわけではなく、日常(主に目で見ている自分が置かれている)状況と異なった状況におかれた聴覚が違和感を生むのではないかと私は考えています。

だってノイズキャンセリングのヘッドフォンで音楽をかけて聴き始めれば無音の違和感はなくなるでしょう?

今回は技術的な話でなくてすみません。

| | コメント (0)

BOSE QC3が減らすノイズを測ってみた

BOSE QuietComfort3で、どれだけノイズが削減されているのか知りたかったので、自分で簡易に測定してみようとおもいました。

音響測定器がないので、代わりにefuさんという方が作られたWaveSpectraというソフトをパソコンにて使わせていただきました。 (WaveSpectraはこちらからダウンロード可能)
マイクロフォンには、VoIP用ヘッドセットのマイク部分を使いました。
これを写真のようにセットして自分の耳とQC3の間にマイクロフォンをはさみこみ、PCスペクトラムアナライザで測ってみました。
Voip_mic Mic_and_qc3

方法:
ノイズの音源は、自宅のダクト型換気扇の下として実験をはじめました。
QC3を頭に装着して15秒間の測定で、レベルはMAXホールド(最大ノイズラインを測定)しました。

合計4種類の測定をしました。
1.換気扇を回さないで、QC3のノイズキャンセラーOFFでレベルを測る。
2.換気扇を回さないで、QC3のノイズキャンセラーONでレベルを測る。
3.換気扇を回して、QC3のノイズキャンセラーOFFでレベルを測る。
4.換気扇を回して、QC3のノイズノイズキャンセラーONでレベルを測る。

結果:
上記1、2、3と4のスクリーンショットを下に貼り付けます。
グラフでは赤い線に注目してください。

2ncoffno_noise_12nconno_noise2ncoff2ncon

さて、見難いと思うので適当に値を拾って、エクセルで表を書いて見ました。
(1番と2番の差がほとんど見られなかったため、2番のみをプロットしています。また本来はX軸は対数にしたかったのですが、ご容赦を。また一部中央で落ち込んでいる部分が200Hzです。見難い表ですみません。)
Nc_chara1

これを見ると、80Hzあたりから500Hzあたりの帯域で、10dB以上(最大16dB)の減衰が見られます。
16dBは思ったよりも少ない数値です。カタログを鵜呑みにすれば、16dBの減衰をするヘッドフォンは他にもあります。今回は、あくまでも簡易的な測り方であり、特にマイクロフォンの低音域の特性などいい加減なもんかも知れませんが。またノイズキャンセラーのマイクロフォンにもダイナミックレンジがあるハズな為、最大限のノイズキャンセレーションを発揮できる騒音レベルと言うものもあると思います。
とりあえず今回の実験から見られる特性としては、350Hzまでは、ノイズキャンセレーションが効いている。それ以上の帯域になってくるとキャンセレーション量が少なくなる。そしておおよそ1kHzの点からはキャンセレーション無しとなる。

人間の耳の感覚なので、数値で一概には表しにくいですが、やはり「ノイズが減るため外部からの人の声やアナウンスが聞こえやすくなる」という傾向は出なさそうです。

1KHz以上の電話のベル等の音は影響を受けていませんが、耳にパッドを当てているだけでも聴きにくくなるということをお忘れなく。

ノイズキャンセラーにより「聴いている音楽のボリュームを不要に上げずに済む」もしくは「ヘッドフォンからの音楽に集中できる」という効果はあると思います。

BOSE先生、これでよろしいのでしょうか。

| | コメント (0)

BOSE QuietComfort 3を比較

最近BOSE社のQuietComfort3を買いました。 ネットのレビューでは、結構ほめまくられているように見えます。
前回は、Panasonicのノイズキャンセラーヘッドフォンの記事を書きましたが、今回は私が独自の比較をしてみたいと思います。

QC3のノイズキャンセル特性について興味がある方は、別に書いたBOSE QC3が減らすノイズを測ってみたのページもご覧ください。

音が良い悪いなどの評価は他に任せて、ノイズのキャンセル機能について下記のものと比較しました。(アクティブ方式、パッシブ方式と両方のノイズキャンセルを取り混ぜています。)

追記:
下に書くことは、換気扇のノイズで試験したものです。別な機会で実際の飛行機に乗った際に実験したところ遮断されるノイズの量は、QC3と耳栓は同程度だと感じました。どうもQC3は機内のノイズ対応に向けて最適化されているのではないかと思います。

BOSE QuietComfort3、有名メーカー製カナル型イヤフォンPanasonic RP-HC70、最後に耳栓です。

BOSE QuietComfort3カナル型イヤフォン
Panasonic RP-HC70耳栓

音楽をかけていない状況で比較しました。以下は全て私の耳感です。

まずは、
うるさいダクト型換気扇の下のノイズ除去
1位.耳栓
2位.BOSE QC3
3位.カナル型イヤフォン
4位.Panasonic RP-HC70

やはり耳栓が一番でした。さすがのBOSEのCQ3もかないませんね。 意外にカナル型イヤフォンが健闘しました。やはり耳栓効果が効いたようです。
Panasonic PR-HC70はノイズキャンセルが効いているのですが、ノイズの音質が変わるという感じ。ノイズ自体も小さくなりますし、ゴーっという低い音を吸い取ってくれるので人により快適かもしれません。ちなみにこのヘッドフォン、JALのビジネスクラスで使われているSONYのノイズキャンセルヘッドフォンと同程度の実力を有しています。(機内で比較してみました。)

ノイズ以外の音の聞こえ良さ
1位.Panasonic RP-HC70
2位.BOSE QC3
3位.カナル型イヤフォン
4位.耳栓
意外な事にRP-HC70が一位に輝きました。これは耳に乗っかっているだけなので外部の音も聞こえやすいのではないかと思います。逆に言えば音楽を聴いている時の「音漏れ」も一番なのではないかと思います。
BOSEは意外と耳にフィットしているので会話なども聞こえなくしてしまうようです。もしくはノイズ以外の音もキャンセルしているようです。 QC3を装着したら今まで聞こえなかったノイズに埋もれた音が聞こえるようになったという事はありません。 実際にノイズ音源のそばで、ラジオの会話をスピーカーで流してみても、BOSEなら小さな音でOKということはありませんでした。 よって「地下鉄内でも案内放送が明瞭に聞こえる」と言い切ってしまってよいかには疑問があります。(私は短波無線通信で鍛えた耳フィルタを持っている?) 静かに集中している時に突然聞こえてくる案内放送に気づきやすいという感じだと思います。実際BOSEのQC3はQC2のように耳全体を覆わずとも、QC3の低反発イヤパッドにより「耳の穴」については完全に覆われています。

さて、たった二種類の比較ですが、これに本来のヘッドフォンの価値を追加すれば、大体用途別にどれを選ぶべきかは決まってくるのではないでしょうか。 例えば、

飛行機で静かに過ごしたい:
耳栓ではないでしょうか。寝返りをうっても壊れませんし。

飛行機もしくは電車内で音楽を聞きたい:
BOSE、その次にカナル型ヘッドフォンではないでしょうか。

車の助手席で静かに過ごしたい:
BOSEはコードが取り外せます。RP-HC70でも良いですがコードは取り外せません。一応会話も出来るので耳栓よりはマシでしょう。助手席で耳栓されたらいやですね。

職場の測定器に囲まれた実験室:
BOSEが良いのではないでしょうか。耳栓したら電話や会話ができません。でも音楽を聴いているという誤解が解けないかもしれません。職場で浮いてしまうかも。

一人静かに街を歩く:
BOSEかRP-HC70、もしくは耳栓でしょう。でもBOSEでロンドンを歩くとひったくられそうで恐いです。ちなみに足から伝わってくる音はBOSEでも消せません。耳栓は足音のみならず自分の咳払いや呼吸音、鼻歌が頭の中で響きます。でもBOSEはそれほど響きません。(しいて言えばカナル型以下であり、カナル型は耳栓に近い)。RP-HC70にいたっては普通どおりに近いです。

まとめ
BOSEであれ、PanasonicのRP-HC70であれ、ノイズキャンセラーのスイッチをOFFにするたびに、「こんなにノイズに囲まれていたんだ、すごい技術だなあ」と毎回感心します。
ここで性能を勘案して上記のように使い道を考えると、RP-HC70の中途半端なノイズキャンセラーよりもBOSEはその優れたノイズキャンセラーの能力から使い道がとても多いことがわかります。よって値段さえ問題にならなければ、大変良い商品だと思います。なにより良い音で音楽が聞けます。

ノイズキャンセラーのヘッドフォンが欲しい場合は、耳栓やカナル型ヘッドフォンと比較する事をお勧めします。ヘッドフォンとして考えた場合、上記の通り、カナル型ヘッドフォンが中途半端なノイズキャンセラーヘッドフォンに勝ってしまう場合もあります。なので上記を参考にどのような場面で使うのかを考慮して購入したほうが良いと思います。

極端に言えば、飛行機ではBOSE等を使わずに、耳栓をしながらその上に飛行機で渡される普通のヘッドフォンをかけて中音量で音楽を聴くことだって可能なんですから。でも廻りに迷惑にならないように注意してください。

それにしてもQuietComfort3、値段が高すぎるとおもいます。(イギリスでは275ポンド、約6万5千円で販売中)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

失敗したノイズキャンセラー

最近ノイズキャンセラーがついたヘッドフォンが目に付くようになった。
飛行機に乗ったときなどに重宝しそうなので2年程前にひとつPhilipsの製品を買ってみました。Philips HN060というもので、はっきり言って全くノイズを低減させなかったため返品してしまいました。

その後、Panasonicから出ているRP-HC70というノイズキャンセラーヘッドフォンを買ったのだけど、ノイズキャンセルは効いているのですが、効きがいまいちなので、ちょっと分解してみました。
中を開けると小さな可変抵抗が2つありました。これらを調整すると、ノイズのキャンセルが調整できました。
ためしに換気扇の下で調整してみたところ、スイッチを入れるとまるで水の中に入ったようにノイズを低減するようになりました。

これで車にのって、スイッチをONすると「スーッ」とエンジン音や走行音が消えていきます。アクセルを踏むと、「ブーン」という音でなく、「フーン」と音がします。この結果に気を良くし、これをカーオーディオに接続したら車内が静かになるかを実験してみました。
配線は、ヘッドフォンのスピーカーに接続されている線を、ピンジャックから出力してカーオーディオに入力してみました。
結果は失敗。可変抵抗を調整(フェーズが変わる)しても全くノイズは軽減されませんでした。(一応ノイズを拾うためのマイクも生きているのですが、なぜか全くノイズを軽減してくれません。) マイクをスピーカーからアイソレートしても駄目。

これって絶対にノウハウがあるはず。単にマイクで拾った音の逆フェーズをノイズにぶつけて音を消しているだけではないと思います。(逆フェーズを耳に注ぎ込んでいるという感じはしますが…) ちなみに通常のヘッドフォンは右の-(マイナス)は、左の-でもありますが、このヘッドフォンはそのようになっておらずクロスしていました。(通常のヘッドフォンがこの状態でモノラルの音源を聴くと頭の中で音がキャンセルされてしまうと思うのですが。つまり逆位相の音が出る状態に配線されているように見える)
ヒントは、耳の中もしくは頭の中で音を消しているという感じかもしれない。
今度スコープでノイズキャンセル時のヘッドフォンからの出力波形を見てみよう。
確かボンバルディア機は、機内にノイズキャンセラーが搭載されていると記憶しています。

素人がそんな簡単に装置を作れたら、メーカーも苦労しない?

| | コメント (0)